アメリカのバンガード社が販売する上場投資信託であるVT(バンガードトータルワールドストックETF)は全世界の9,000以上もの会社の株に投資する金融商品です
FTSEグローバルオールキャップインデックスという指数に連動するように運用されます
他のETFや投資信託と比べても圧倒的に銘柄数が多い事が特徴です
経費率は0.08%と非常に低い水準となっています
私はこのVTが気に入っていて毎月購入を続けています
今日はVTの特徴と今後の展開についてご紹介したいと思います
チャート
VTのチャートはこのようになっています
2008年6月27日に49.5ドルで販売をスタートしたVTはリーマンショック、コロナショックの荒波を乗り越えて、現在は101.83ドルになっています
値上がり率は205.7%になります
新興国株を組み込んでいるため、リスクはやや大きめです
短期的な利益より20年先を見据えるような運用に向いています
今後確実に東南アジアやインド、アフリカ諸国の台頭が予想されるので、今からその成長を取り込んでおこうという投資スタンスになります
同期間にアメリカを中心に高配当株を集めたVYMが42.79ドルから103.35ドル、値上がり率241.5%になりますので、VTの方が若干見劣りしますね
今後もアメリカ1強が続くと予想される方にはあまり人気がありません
特にアメリカ人はアメリカの株を好む傾向にあるので、アメリカでVTはあまり人気がありません
構成銘柄
VTの上位銘柄はこのようになっています
1 | アップル社 |
2 | MicrosoftCorp |
3 | アルファベット株式会社 |
4 | Amazon.com Inc. |
5 | Facebook Inc. |
6 | テスラ株式会社 |
7 | 台湾セミコンダクターマニュファクチャリング株式会社 |
8 | NVIDIACorp |
9 | バークシャーハサウェイ株式会社 |
10 | JPMorgan Chase&Co |
全世界株とは言えその半分以上はアメリカ株が占めているために、組み入れ上位銘柄もアメリカの株がほとんどです
1社だけ台湾の会社が入っています
テスラはついこの前上場したと思ったのですが、6位にランクインしています
アメリカの投資家のテスラに対する期待の高さが伺えます
面白いのはバークシャーハサウェイがランクインしている事です
この会社はかの有名な投資家ウォーレンバフェットの率いる会社です
投資するために投資している会社の株を買う
何とも不思議な気持ちです
地域
VTの地域別の投資割合は以下のようになっています
10.30% | 新興市場 |
16.80% | ヨーロッパ |
11.00% | パシフィック |
0.20% | 中東 |
61.50% | 北米 |
0.20% | 他 |
以前は中東や日本の割合がもう少し多かったような気がするのですが、中国や東南アジア、インド等が台頭してきている影響が感じられますね
ちなみに、VTのような投資信託は株価指数に連動するように出来ているので、新興国も今後の株価が上がれば自動的にVTに占める割合が高くなります
今後は新興国の台頭が予想されるので、今のうちから新興国株をまんべんなく買っておけるのは良い事ですね(^_^)
経費
経費率は0.08%になります
これは100万円を投資した場合、1年間に800円の経費がかかる計算です
ちなみに、日本の投資信託の経費率の平均が1%なので、1年間に1万円の経費がかかります
VTがいかに優れた投資商品であるかおわかりいただけると思います
今後の展望
ここから先は私の考えですが、今後もアメリカの経済が強い状態はずっと続くと思っています
しかし、新興国も2010年代とは比べ物にならないほど力を付けてくると思います
強いアメリカと高成長の新興国、また他の先進国も今は低成長ですが今後はどうなるかわかりません
それらの要素のすべて含めて、どちらに転んでも良いようにしておけるのはVTの最大の魅力なのではないでしょうか
かつては世界中を支配した大英帝国も、偶発的に起きた第一次世界大戦により急速に国力を失いました
アメリカとていつそのような不幸が待っているとも限りません
VTならどこかの国や地域に受ける影響は限定的です
過去の成績がアメリカ株より劣っても私がVTを買う理由はそこにあります
ウォール街のランダムウォーカーの著者、バートン・マルキールもその著書の中でVTの購入を推奨しています
少し難しくて長い内容ですが、この本は私の投資のバイブルです
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